批評学園

日常・非日常を批評するブログ。

 朝から、宇多田ヒカルの『Beautiful World』を聴いて泣きっぱなし。我ながらアホだね…。ま、曲自体も良いんだけど、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』のテーマ曲だから、なおさら感動するってのも大きいな。
 でも、初めて『ヱヴァ新劇場版』で宇多田ヒカルが使われると聞いた時は、正直言って、あまり良い印象でもなかった。その時点では曲は聴いてなかったわけだけど、宇多田ヒカルという響き自体に、なんか俗な感じがしてね。そりゃ宇多田の才能はスゴイと思っても、逆にそのメジャーな感じが嫌というか、俺達の隠れ家『エヴァ』に、そんな有名人が土足で入ってこないでほしい…みたいな印象があったんだ。特に、『残酷な天使のテーゼ』というオリジナルのカルト曲や、ジャズのスタンダードナンバー『Fly me to the moon』を採用したセンスに心酔していたファンからしたら、これぞJ−POPといったアーティストを起用したってのには、失望したって意見も多かったんじゃないかと思う。
 その前にも、『AKIRA』の大友克洋が関わってた『FREEDOM-PROJECT』ってあったじゃん、カップヌードルのCMで流れてた。あれだって、宇多田ヒカルの曲を使ってる時点で、なんか俺的にはダメだったんだよね。そんなに大衆の人気が欲しいのか、みたいな。商業主義的な香りを感じてしまってね…。
 と、まぁ散々だけど、『ヱヴァ新劇場版』に関して言えば、宇多田ヒカルの起用は正解だったかなって印象。なんというか、無理矢理感が無いんだよね。さすが、その辺は徹底した完璧主義者、庵野秀明のこと、自分の作品には合わないけど、一般ウケを狙う為に宇多田ヒカルを起用する…なんてことがあるわけないんだけどさ。
 
 それにしても、最近改めて、やっぱり『エヴァ』はスゴイと感じるね。特に、本編そのものよりも、CMとかポスターとか、後は劇場版の方に、その真価がある気がするけどさ。本編は、もちろんテレビという制約の中では抜群にスゴイと思うんだけど、やっぱりどこかで妥協せざるを得ないところがあったと思うんだ。最終二話を劇場版として作り直すなんてのも、商業主義的戦略というよりも、やっぱり夕方からのテレビ放送じゃ出来ないようなことをしたいっていう衝動からきてるものだと思うしね。
 でも、『エヴァ』って海外でどれほどの評価を受けているのかな。これだけ日本のアニメが騒がれていながら、『エヴァ』に関する情報って全然聞かない気がするんだけど…。宗教的意匠が盛り込まれすぎて、その辺がどうこうってのなら話は分かるけど、どうもそういう話じゃなく、純粋に、そこまで海外では盛り上がってないような気がするね。
 そろそろ、外国人と共有できない次元にまできてるんじゃないかな。日本人のように、子供の頃から上質のアニメに浸って生活しているようなセンス・エリートじゃないと、理解できないような世界なのかも…って、それはさすがに日本を褒めすぎか。でも、こりゃホント、国際的なんていうアニメじゃないよ。親の目を気にしながら、自分の部屋でこっそり見るもんだ。そういう意味じゃ、こんなアニメが世界中で大人気なんて状況にならない方が健全って気がするね。世界の平和のためにもサ。
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